ある簡単な検証をしました。
状況
VMware ESXi 5.0上の仮想マシンに
Red Hat Enterprise Linux 5.8 x64がインストールされている。
LANアダプタはVMXNET3が1つの状態で、RHEL5.8を新規インストールした。
しかし他の仮想マシンとデバイスの仕様を統一する必要から、LANアダプタをVMXNET3からE1000に変更することになった。
検証
最初はVMXNET3のLANアダプタだけが搭載されている仮想マシンにCentOS 5.8 x64を新規インストール。
後からE1000のLANドライバを追加したら、OSは自動的にデバイスドライバをインストールし、E1000のLANアダプタが利用可能になるかどうかを検証する。
経緯
ある仮想マシンのLANアダプタを間違ってVMXNET3で作成して運用を開始したが、正しくはE1000にするべきだった事が後から発覚した。
同一システムの他の仮想マシンとハードウェアの仕様を統合するために、VMXNET3のLANアダプタを取り外し、E1000のLANアダプタを追加したい。
その際、新たに追加されたE1000をOSが認識し、デバイスドライバが自動でインストールされるか事前に確認したい。
結果
仮想マシンにE1000のLANアダプタを追加した後、OSを再起動するとデバイスドライバが自動でインストールされ、LANアダプタが使用可能な状態になった。
(写真1)LANアダプタがVMXNET3のみでVMware Toolsインストール前
手前のコマンド画面のifconfigコマンドでは、loのループバックアダプタのみが表示されている。
奥のコマンド画面のlspciコマンドでは、VMXNET3のLANアダプタの存在が確認できる。
(写真2)LANアダプタにE1000を追加してOSを再起動した状態
手前のコマンド画面のifconfigコマンドでは、eth1のE1000が表示されるようになり、DHCPサーバーからIPアドレスを自動取得していることがわかる。
奥のコマンド画面のlspciコマンドでは、VMXNET3に加えてIntel 82545EMのLANアダプタの存在が確認できる。
と言うわけでCentOS 5.8では、OSをインストールした後からE1000のLANアダプタを追加しても、OSを再起動すると自動でデバイスドライバがインストールされ、LANアダプタが利用可能な状態になることがわかりました。
以下のサポート技術情報によると、
Windows Server 2003以降およびLinuxカーネルバージョン2.4.19以降でE1000ドライバを含んでいるそうです。
http://kb.vmware.com/kb/1036627/・VMware KB: 仮想マシンに使用するネットワーク アダプタの選択
WikipediaによるとRHEL 3.xのカーネルは2.4.21なので、少なくともこのバージョンではE1000のドライバをOSで持っているはずです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Red_Hat_Enterprise_Linux・
Red Hat Enterprise Linux - Wikipedia
実際に経験上、RHEL 3.xの物理サーバーをP2Vコンバートしたとき、
VMware ESXi 4.1上の仮想マシンはE1000のLANアダプタを何もせずにそのまま利用できていました。